【円形校舎廃墟】北海道沼東小学校の異形建築に響く子供の足音

2025年9月23日

円形校舎「沼東小学校」とは?異形建築の誕生背景

美唄市にかつて存在した美唄市立沼東小学校は、全国的にも珍しいその円形校舎で知られています。20世紀中頃、1959年に完成したこの円形校舎は、建築としての奇抜さだけでなく、石炭産業が栄えた地域の活気の象徴でした。

当時、三菱美唄炭鉱の好況により周辺人口が増加、最大で1570人の子供たちが29教室に通学。需要に応えるため、それまでの四角い校舎とは一線を画す放射状に扇型の教室が広がる円形の設計が採用されました。これは児童数の多さと利便性の両立を目指した工夫であり、同時にそこに暮らす人々の未来への希望も映し出しています。

しかし、国内の石炭産業の斜陽化とともに、1974年に休校。その後は廃墟として森の中に静かに佇み、現在では北海道の数少ない心霊スポットとしても知られています。

朽ちゆく円形校舎。時間に耐えた廃墟の現在

閉校してから半世紀近く経った今、沼東小学校の円形校舎は朽ち果てつつもその独特なフォルムを保っています。コンクリート造りの建物は鉄筋の腐食、外壁の剥離が進み、窓ガラスはほぼなく、2階や3階にはかつて渡り廊下で繋がっていた別棟の名残も確認できます。

天窓からは雨漏りがし、校舎内には水たまりができることもあります。校舎の周囲は草木に埋もれ、古い車両や工具が放置されたまま。静かな森の中、この廃墟はまるで時間が止まったかのように、過去の記憶を抱えて佇んでいます

一方で、その静けさの中に時折響く「子供の足音」のような気配が、訪れた人々の想像力を刺激し、心霊スポットとしての神秘性を増しているのです。

円形校舎に響く“子供の足音”の謎

多くの訪問者が語るのは、夜や薄暗い時間帯に校舎内で子供の足音や声が聞こえたように感じる体験です。具体的には… 廃墟で風が吹かないのに足音がトントンと聞こえる 教室の扉が軋む音が子供たちが駆け回る音に聞こえた 校庭に響く笑い声のような気配を感じた これらの現象は自然現象や建物の老朽化による音の錯覚とも考えられますが、多くの心霊ファンや廃墟探訪者は、昔の子供たちの魂や思い出が校舎にまだ残っているのではないかと信じています

こうした足音の正体は確定できないものの、失われた賑わいの記憶を感じさせ、訪れた誰もがつい足を止めて耳を澄ましたくなる魅力的な謎といえるでしょう。

円形校舎の建築的特徴とその芸術性

日本の学校建築では珍しい円形校舎は、単に形が丸いだけにとどまりません。 中央には円形の共有スペースがあり、そこから教室が放射状に伸びています。 各教室は扇形であり、従来の四角い部屋とは異なる独特な空間構成。 教室配置は教師の目が全体を見渡せる設計で、児童の動線も効率的でした。 この設計は、子供たちが「中心」を囲む形で学び、広がっていくイメージを具現化しています。建築的にも芸術点が高く、機能美を追求した合理的なアイディアが詰まった異形建築といえるでしょう。

また、校舎の外観も美しく、森に溶け込むような佇まいは訪れる者を圧倒します。廃墟となった現在もその美的魅力は色あせず、多くの写真愛好家や廃墟探検家を惹きつけています。

体験談:沼東小学校廃墟の探索記録

ある廃墟愛好家が初めてこの円形校舎を訪れた時のことです。昼下がり、ぽつんと森の中に現れたその異様な建物。最初は単なる古い学校だと思っていましたが、入ってすぐにその空気の違いに気づいたと言います。

床には雨水がたまり冷たく、壁はきしみ、どこからか小さな足音のようなものが響きました。そのときは風のせいかと思ったそうですが、廃校の歴史を知るうちに、もしかすると…とぞっとしたそうです。

「実際に子供たちの声が聞こえたり、廊下の奥から目が合った気もした。怖いけど、どこか懐かしい気持ちもあって、もう一度行きたいと思う自分がいるのが不思議です。」

このような体験談はネット上でも数多く語られており、心霊スポットとしての伝説を形作っています。

まとめ:沼東小学校円形校舎が語りかけるもの

美唄市立沼東小学校の円形廃墟はただの廃墟ではなく、異形建築の技術的な驚きとともに、かつてそこに生きた子供たちの歓声や思い出を静かに今に伝えています。

半世紀経ってもなお、校舎に響く足音や子供たちの気配は、過去と現在を繋ぐ不思議な架け橋のよう。朽ちた壁の向こうで、森のざわめきと共に、かつての活気と未来への夢が息づいているのです。

訪れる全ての人がただ「廃墟」と見るのではなく、そこに宿る「物語」と「想い」を感じ取り、時空を超えた静かな対話に耳を傾けてほしい場所。それが、円形校舎『沼東小学校』です。